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その他潤滑油 2024.06.01(Sat)

工業用潤滑油の種類・粘度・選び方を徹底解説!最適な潤滑油を見つけよう

工業用潤滑油の種類・粘度・選び方を徹底解説!最適な潤滑油を見つけよう

工業用潤滑油とは、工業機械はもちろん、食品機械といった各種機械・設備に使う潤滑油です。

 

機械をスムーズに作動させたり、発熱を抑えたりと、安全な作業環境を構築するためにも重要な役割を担います。

 

しかし、工業用潤滑油には、用途や使用目的に合わせてさまざまな種類が用意されているため、選定に迷う人もいるでしょう。

 

この記事では、工業用潤滑油の種類と粘度、選び方についてまとめました。

 

潤滑油を適切に選ぶことは、機械の故障や損傷のリスク低減につながります。種類や粘度に対する理解を深めて、自社機械に合う潤滑油を選定しましょう。

 

工業用潤滑油とは?

工業用潤滑油とは、産業機械用に作られている潤滑油のことで、使用する機械や目的に合わせてさまざまな種類の潤滑油が製造されています。

 

金属同士の摩擦による抵抗や焼き付き、発熱などを抑制するといった役割があり、安全に機械を作動させるために欠かせません。

 

さらに、機械をスムーズに作動させることで、機械に生じる損傷や負荷を低減させるだけでなく、長寿命化に役立ちます。

 

ほかにも、潤滑油に添加剤を配合することで、洗浄効果を発揮させることも可能に。

 

また、グリースやペースト状の潤滑剤があるなかで、オイルタイプの潤滑油は幅広い用途に使用できるのも特徴です。ただし、選択する潤滑油の種類により適合する機械や環境が異なるため、成分ごとの違いを理解しておく必要があるでしょう。

 

潤滑油は含まれるベースオイルの成分によって、以下の3種類に分けられます。

 

  1. 鉱物油
  2. 化学合成油
  3. 部分合成油

 

それぞれの特徴や違い、利用例については、以下の記事で解説していますので、併せてご覧ください。

 

 

工業用潤滑油の種類

使用する機械や設備によって、幅広い製品が用意されている工業用潤滑油。

 

ここでは、潤滑油の種類と特徴を順に見ていきましょう。

 

種類①:油圧作動油

油圧ポンプで生まれるエネルギーを、シリンダーやモーターなどの油圧駆動装置に伝えるためのオイルです。

 

温度変化による粘度変化が少ないことや、消泡性や防食防さび性、酸化安定性が高いといった特徴があります。

 

種類②:チェーンオイル

チェーンと歯車(スプロケット)が接触する際に生じる、摩耗や発熱を低減するためのオイルで、十分な油膜を形成する高い粘度が特徴です。

 

水の付着が想定される自転車や農業機械などには、耐水性を備えたオイルも使用されます。

 

チェーンオイルの役割や種類については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

 

【関連記事】チェーンオイルの必要性とは?おもな役割と代表的な種類・特徴を解説

 

種類③:コンプレッサー油

金属でできているコンプレッサー内部の接触を防ぐために使われます。

 

金属同士の接触による破損や空気漏れを防ぐ効果があり、コンプレッサーの発熱を抑制する際にも効果的です。

 

種類④:グリース

流動性のある潤滑油に対して半固体状のグリースは、高い粘度を活かした優れた耐熱性能が特徴です。

 

オーブンなど高温が発生する製品に適しており、使用方法も塗布するだけと簡単なので扱いやすさにも優れています。

 

なお、「JAX JAPAN」では2種類のグリースを用意しております。耐熱性だけでなく耐水性・腐食防止性を備えた食品機械用グリースです。

 

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種類⑤:タービン油

蒸気タービンや船舶動力用タービンなどに使用されるタービン油は、スムーズな高速回転を実現するための低粘度が特徴です。

 

無添加タービン油という、比較的粘度が高い種類もあります。

 

種類⑥:ギアオイル

機械のギアに使用されるギアオイルには、添加・無添加の2種類があります。

 

添加タイプは金属同士の摩耗や焼き付きを低減し、無添加タイプは酸化安定性や消泡性、防さび性に優れている点が特徴です。

 

「JAX JAPAN」では、ギヤボックスにも使用できる食品用潤滑油を提供しております。

 

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種類⑦:軸受油

従来の無添加タイプから、酸化防止剤やさび止め剤を添加したタイプが主流となった軸受油。

 

機械の軸受(ベアリング)の稼働を助け、摩擦や焼き付きを防ぎます。

 

種類⑧:スピンドル油

高速回転するスピンドルに使うオイルのため、工業用潤滑油の中でも低粘度であることが特徴です。また、小型モーターや縫製機など、低荷重な機械にも使用されます。

 

種類⑨:2スト用機械油

芝刈り機やチェーンソー、オートバイに使われる2ストロークエンジン専用の潤滑油です。ガソリンと混ぜて使用するため、高い混合性が備わっています。

 

種類⑩:シリンダー油

粘度が高く高温や高負荷に強いシリンダー油は、蒸気機関のシリンダーの潤滑に用いられます。

 

引火点の高さも特徴で着火しにくい一方、引火した際は消火が困難なため注意が必要です。

 

工業用潤滑油の粘度について

粘度とは、流体の「粘り気」を表す指標で、粘度を数値化した「粘度指数」を用いて比較されます。

 

数値が高いほどドロドロと流れにくく、低いほどサラサラと流れやすい質感であると理解してください。

 

粘度指数を示す単位はいくつかありますが、現在、広く使われている規格は以下の2種類です。

 

  1. SAE粘度
  2. ISO粘度

 

それぞれの数値が示す意味はまったく異なるため、違いを正確に理解しましょう。

 

SAE粘度

SAE粘度とは、米国自動車技術者協会(SAE)が定める粘度分類です。

 

自動車用オイルの粘度特性を表す際に用いられることが多く、一般的に「10W-30」のような形式で表記されます。

 

ちなみにWは「Winter」の略。前半の数字と合わせて表記され、低温時の粘度を表しており、数値が低いほど低温下での始動性が良好です。

 

反対に、後半の2桁の数字は高温時の粘度を表すもので、数値が高いほど高温に対応でき油膜が切れにくい特性を持ちます。

 

また、上記のように、前半と後半の数字を組み合わせて表記されるオイルを「マルチグレード」、「SAE+2桁の数字」で表記されるオイルを「シングルグレード」と呼ぶことも覚えておきましょう。

 

マルチグレードの方が温度変化に柔軟に対応できるため、四季による気温変化が激しい地域や寒冷地での使用にも適しています。なお、SAE粘度は、対応する気温を数値化したものであり、粘度指数を表しているものではない点に注意してください。

 

ISO粘度

ISO粘度とは、40度におけるオイルの粘度指数を表したものです。

 

一般的に工業用オイルの指標に用いられ、「ISO VG 100」のような形式で表記されます。

 

数字部分には、2~3200の数字が20段階で割り当てられており、単位は「㎟/s」を使用。

 

SAE粘度とは違い、数値の増減が粘度指数の大小を意味しているため、数値が大きいほど粘度が高く粘り気が強いもの、数値が小さいほど粘度が低くサラッとした質感であることが分かります。

 

工業用潤滑油の選び方

工業用潤滑油を選ぶ際のポイントは、以下の4つです。

 

  1. 使用目的に合わせた種類
  2. 価格
  3. メーカー
  4. 粘度

 

なお、選定した潤滑油を実際に使いはじめた際は、給油後に異常や不具合がないかの確認を必ず行いましょう。

 

選び方①:使用目的に合わせた種類

潤滑油を使用する機械によって、求められる粘度や効果が異なります。

 

たとえば、高温・高負荷が予想される場合は、流れにくく油膜をしっかり形成する高粘度のオイルが向いているでしょう。

 

併せて、スラッジ問題を軽減する性能もあるとよいはずです。

 

また、食品を扱う作業環境では、衛生安全面を保証できるオイルでなければいけません。潤滑油を選ぶ際は、用途や環境などを考慮したうえで、対応可能な性質を備える種類を選びましょう。

 

選び方②:価格

工業用潤滑油には鉱物油・化学合成油・部分合成油の3種類があると先述しました。

 

これらのうち、もっとも高価なのが化学合成油で、反対に、もっとも安価なのが鉱物油です。価格が高いこともあり、品質・性能面においても化学合成油に軍配が上がりますが、すべての機械や環境に適しているとは限りません。

 

また、コスト削減を重視して比較的安価な鉱物油を選んだとしても、機械との相性が悪く、結果的に故障やランニングコストの低下に繋がるケースも考えられるでしょう。

 

潤滑油を選ぶ際は、価格を考慮しつつ、まずは使用目的を明確にすることが大切です。

 

選び方③:メーカー

潤滑油の性能や粘度は、機械のパフォーマンスに大きく影響します。

 

そのため、自社で使用している機械メーカーが推奨している潤滑油(もしくは潤滑油の性能)がないか確認してください。

 

また、潤滑油メーカーを選定する際は、以下の点に注目しましょう。

 

  • 販売実績、導入事例
  • 利用者の口コミ、評判

 

特に、実績や導入事例の有無は、信頼できるメーカーかどうかを判断するうえで重要なポイントです。

 

自社と同じ業界や業種に対する実績があるかも、チェックするとよいでしょう。

 

選び方④:粘度

潤滑油を選ぶ際は、工業用オイルの粘度指標である「ISO粘度」を参考に、自社機械に適した粘度のオイルを選びましょう。

 

たとえば、ドロドロとして油膜が切れにくい高粘度のオイルは、高負荷のかかる機械や密封作用を必要とする機械に適しています。

 

サラサラと流れやすい低粘度のオイルは、高速運転する機械や低温時の始動性を重視したい機械に向いています。

 

粘度を選ぶ場合も、前提として、使用用途を明確にする必要があるでしょう。

 

異物混入のリスクヘッジが重要な工場では信頼できるメーカーの商品がおすすめ

自社製品の品質を保証するには、製造工程において安全な作業環境を構築する必要があります。

 

万が一に備えて、万全な品質管理もされていることでしょう。

 

特に、食品機械を扱う工場では、消費者の健康を脅かしかねない異物混入に対するリスク対策は当然の課題であるはずです。

 

「JAX JAPAN」が提供する「NSF H1潤滑油」は、公衆衛生・環境に関する事業を行う第三者機関(NSF)が認める安全性の高い原材料を使用しています。

 

チェーンオイルやギア油、油圧作動油など、用途に合わせた製品ラインナップから、自社製品に合う潤滑油をお選びいただけます。

 

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無料サンプルも用意しておりますので、お気軽に「JAX JAPAN」までお問い合わせください。

 

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