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ブログメンテナンスチェーンを錆びさせないために!自社機械と製品品質を守る4つの対策

メンテナンス 2024.07.25(Thu)

チェーンを錆びさせないために!自社機械と製品品質を守る4つの対策

チェーンを錆びさせないために!自社機械と製品品質を守る4つの対策

錆によるチェーン損傷は、摩擦や不良な動作を引き起こし、機械の正常な動作や工場全体の作業効率に影響を及ぼします。

 

また、微小な錆びや鉄片が製造ラインに混入してしまうなど、自社の信用に関わる大きな問題を引き起こしかねません。

 

特に、食品工場は温度や湿度の影響で金属部品が錆びやすい環境であるため、自社機械のチェーンを守るための対策が必要です。

 

この記事では、チェーンが錆びる原因や起こりうるトラブルを解説します。

 

自社機械と製品品質を錆びから守る4つの対策についてもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

チェーンが錆びるおもな原因3選


チェーンが錆びるおもな原因は、以下の3つです。

 

  1. 酸素と水
  2. 塩化物や硫黄などの化学物質
  3. もらい錆

 

それぞれの原因について詳しく解説します。

 

原因①:酸素と水

チェーンが錆びるおもな原因は、表面に水と酸素が接触することで酸化反応が起こるからです。

 

具体的には、金属の表面に水が触れると、周囲の空気から酸素が鉄表面に吸収され、鉄からは鉄イオンが水に溶け出します。

 

酸素と鉄イオンが結合して酸化鉄、つまり錆が形成されてしまうのです。

 

したがって、湿気の多い環境では、水分が金属表面に付着しやすくなるため、錆が発生しやすくなります。

 

特に、食品工場は衛生上の理由から窓の設置が制限されるため、湿気の排出が難しく、錆も発生しやすい環境といえるでしょう。

 

原因②:塩化物や硫黄などの化学物質

工場内では、化学薬品や洗浄剤、燃料などの化学物質を使用するケースも少なくありません。

 

塩化物や硫黄化合物などの化学物質は、金属と反応して以下のような影響を与える可能性があります。

 

  • 酸化反応の促進
  • 電気化学的腐食
  • 湿度との相乗効果

 

特に湿度の高い環境では、塩化物や硫黄が水分と反応し、より強力な酸化反応や電気化学的腐食を引き起こし、錆のリスクが増加します。

 

原因③:もらい錆

もらい錆は、錆びた金属部分から発生した酸化鉄が雨水などの流体によって他の部分に運ばれ、そこで新たな錆が発生する現象です。

 

工場内では、さまざまな金属部品や機械が使用されています。

 

例えば、接続部品であるスプロケットやジョイントリンクなど他の錆びた部品から流れ出した水滴がチェーンに付着したとします。

 

その結果、酸化反応が伝播し、錆がチェーン全体に広がる可能性があるのです。

 

同様に、風で運ばれた錆汁がチェーン表面に付着することで、錆が発生するケースもあります。

 

そのため、もらい錆は錆びた部分と直接接触していなくても、チェーンの腐食を促進してしまう可能性もあるでしょう。

 

チェーンが錆びることで生じる4つのデメリット


チェーンが錆びることで生じるデメリットは、以下の4つです。

 

  1. チェーンの耐久性が低下する
  2. エネルギーをロスしやすい
  3. 見た目が悪い
  4. 製品への異物混入リスクが上昇する

 

錆は自社の生産性低下を引き起こすだけでなく、安全性にも影響を与えるため、定期的なメンテナンスが重要です。

 

デメリット①:チェーンの耐久性が低下する

錆は金属の腐食現象であり、進行するとチェーンの断裂や破損のリスクが高まります。

 

なぜなら、錆びたチェーンの表面は不均一で粗くなるため、チェーンの強度や耐久性が低下してしまうからです。

 

また、錆があると油膜を形成しづらくなるため、金属同士が摩耗しやすくなります。

 

金属部分が直接的に摩擦すると、チェーンリングやスプロケットなどの歯車も摩耗し、チェーンの噛み合わせが悪くなるでしょう。

 

その結果、チェーンが外れやすくなるだけでなく、最悪の場合はチェーンが切れ、機械の安全性が脅かされる可能性があります。

 

デメリット②:エネルギーをロスしやすい

チェーンが錆びると、チェーン内のピンやローラーに摩擦が生じます。

 

摩擦により、チェーンのコマ同士の接合部であるピン留め周辺が削れた結果、チェーン動作に必要なエネルギーが増え、機械効率が低下する可能性があるのです。

 

なお、チェーンは、機械のスムーズな動作と効率的なパワー伝達に欠かせません。

 

エネルギーロスを軽減するには、注油が有効な方法の一つです。

 

注油によってチェーンの表面が潤滑されることで、機器の動作をスムーズにし、エネルギーロスを最小限に抑えられます。

 

【関連記事】チェーンを守る注油の基本とは?注油が必要な場所と適切な頻度を解説

 

デメリット③:見た目が悪い

錆びたチェーンは、表面が茶色や赤褐色に変色しており、機械や装置全体の美観だけでなく、製品の品質や信頼性に対する印象を損なう可能性があります。

 

顧客に直接見える場所や、外部に公開される機械のチェーンが錆びていると「設備のメンテナンスや安全管理を怠っている」といった悪い印象につながりかねません。

 

したがって、自社機械や設備のチェーンに発生した錆は、性能面でなく企業のイメージにも関わる深刻な問題といえるでしょう。

 

デメリット④:製品への異物混入リスクが上昇する

錆びたチェーンは、微小な錆びや鉄片が剥がれ落ちる可能性があるため、製品に混入し、品質や安全性に影響を与える恐れがあります。

 

特に、食品・飲食業界における錆や鉄片の異物混入は、非常に深刻な問題です。

 

異物混入は製品の安全性だけでなく、企業の信頼性や経済的損失にもなりかねません。

 

したがって、定期的なメンテナンスや潤滑剤の塗布など、チェーンが錆びないような対策が必要です。

 

実際、多くの食品工場では、異物混入を防ぐために厳格な品質管理やルールづくりを行っています。

 

しかし、錆や金属片など目視で取り除ける異物だけでなく、メンテナンスに使用する潤滑剤や薬剤まで含めると、異物混入をゼロにするのは非常に困難です。

 

そのため、食品工場では万が一混入した場合でも、人体に悪影響を与えない潤滑剤を使用する必要があります。

 

「JAXJAPAN」が提供するNSF H1規格は、食品工場での使用に適した潤滑剤です。

 

アメリカ食品医薬品局(FDA)が認定した安全性の高い原材料のみを使用しており、潤滑剤としても高性能なので、ハイレベルな安全管理と設備管理を両立できます。

 

自社製品への異物混入リスクを最小限に押さえたい方は、ぜひ「NSF H1」の詳細をご確認ください。

 

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チェーンを錆びさせないための対策4選


チェーンを錆びさせないための対策としては、以下の4点が挙げられます。

 

  1. 防錆性能に優れた潤滑剤を使用する
  2. 錆びにくい素材のチェーンを使用する
  3. 環境的な要因を排除する
  4. 拭き取りや洗浄を徹底する

 

定期的なメンテナンスと予防対策を行い、自社機械におけるチェーンの耐久性と生産性を保ちましょう。

 

対策①:防錆性能に優れた潤滑剤を使用する

自社機械のチェーンを錆から守るためには、防錆性能に優れた潤滑剤を使用するのがおすすめです。

 

防錆性能に優れた潤滑剤は、チェーン表面に膜を形成し、酸素や水分との接触を遮断する役割を果たします。

 

膜は酸素や水分の侵入を遮断するだけでなく、腐食性物質や化学物質からも金属表面を守り、錆の発生を防ぎます。

 

その結果、金属部品の摩耗や損傷が軽減され、長寿命化につながるでしょう。

 

ただし、湿度の高い環境では、潤滑剤が水分と反応して酸化や腐食を引き起こすリスクが高くなります。

 

したがって、湿気や水分が多い環境下でも、潤滑性能を保てる耐水性能の高い製品を選ぶことが重要です。

 

「JAXJAPAN」では、防錆性能だけでなく、耐水性能の高いH1チェーン油やH1グリースなど、用途や環境に応じて各種取り揃えております。

 

錆のリスクを最小限に抑えられる潤滑剤をお探しの方は、ぜひ以下のラインナップをご確認ください。

 

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対策②:錆びにくい素材のチェーンを使用する

異物混入や故障のリスクを最小限に抑えるには、高い耐食性があり錆びにくい素材のチェーンを選定するのも効果的です。

 

金属で完全に錆びないものはありませんが、一般的に以下の素材が錆びにくいとされています。

 

  • ステンレス鋼
  • チタン
  • アルミニウム

 

特にステンレス鋼は、食品工場で広く使用されており、耐食性に優れているのが特徴です。

 

鉄にクロムを添加することで、酸化皮膜を形成し、内部までの錆びや汚れの進行を防げます。

 

酸化皮膜は薄くても非常に強力であり、長期間にわたって耐食性の維持が可能です。

 

対策③:環境的な要因を排除する

自社機械のチェーンに錆を発生させないためには、環境的な要因を排除することも重要です。

 

具体的には、錆の発生要因となる酸素、水分、化学物質をできる限り排除できるような環境づくりを心がけましょう。

 

湿気や化学反応による酸化を抑えるには、以下の対策が有効です。

 

  • ビニールカーテンや断熱フィルムの設置
  • スポット空調の設置
  • 自動空調システムの導入

 

特に、湿気や水気が多い環境では、錆の発生リスクが高まるため、工場内全体の湿度管理も重視する必要があるでしょう。

 

対策④:拭き取りや洗浄を徹底する

拭き取りや洗浄を徹底することは、チェーンの表面を清潔かつ滑らかに保つために非常に重要です。

 

チェーンに付着した以下の汚れや異物は、錆の発生を促進します。

 

  • 湿気や水分
  • 埃や汚れ
  • 手の皮脂や汗

 

定期的に、チェーンに付着した酸化や腐食の原因となる汚れや水分を除去することで、チェーン表面を清潔な状態に保ち、錆のリスクを軽減できます。

 

また、適切な方法でチェーンを洗浄することも効果的です。

 

チェーン表面が傷つくと酸化しやすくなるため、粉じんの多い環境では定期的な洗浄・清掃が必要となります。

 

特に、食品工場では、衛生管理の観点から定期的な洗浄が欠かせません。

 

洗浄後はしっかりと乾燥させ、潤滑剤の塗布を忘れないようにしましょう。

 

チェーンが錆びない高性能な潤滑剤をお探しなら


チェーンが錆びない高性能な潤滑剤をお探しなら、「JAX JAPAN」へおまかせください。

 

食品・飲食工場で、チェーンが錆びると機械の故障だけでなく、異物混入リスクが高まります。

 

また、食品と直接接触する機械部品では潤滑剤の混入が懸念されるため、安全性に配慮した潤滑剤が求められます。

 

「JAX JAPAN」が提供するNSF H1規格に準拠した潤滑剤を使用することで、安全性を確保しつつ、コストをかけずに高品質な製品を維持できるでしょう。

 

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