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メンテナンス 2024.10.03(Thu)

スラッジを除去する3つの方法|発生予防につながる潤滑添加剤も紹介

スラッジを除去する3つの方法|発生予防につながる潤滑添加剤も紹介

スラッジは発生する前の防止策が最も大切です。

 

なぜなら、スラッジは機械の性能を低下させるだけでなく、故障や製品への混入を引き起こす可能性があるからです。

 

また、スラッジを放置することで、機械内部に固着し、より一層除去が困難になるため、早期の対策が求められます。

 

この記事では、スラッジが発生するメカニズムから除去する3つの方法を詳しく解説します。

 

発生予防につながる潤滑油の選び方もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

スラッジが発生するメカニズムと3つの原因

機械における「スラッジ」とは、潤滑油の使用中に変質して生成される不溶分です。

 

最初は粘性のある半液体状ですが、時間が経つにつれて機械部品に付着し固着していきます。

 

スラッジが放置されると、潤滑油の適切な供給が妨げられ、機械部品の摩耗や故障を引き起こしかねません。

 

また、食品工場において、スラッジが製品に混入すると「食の安全」における問題が生じる危険性もあります。

 

ここでは、スラッジが発生するメカニズムとおもな原因を解説します。

 

まずは、原因を正しく把握し、適切なスラッジ対策を実施しましょう。

 

【関連記事】潤滑油のスラッジとは?発生の原因や対策を徹底解説

 

スラッジが発生するメカニズム


スラッジは、潤滑油の劣化によって発生します。

 

潤滑油が熱や酸化によって劣化した結果、生成された炭素が蓄積してスラッジを形成してしまうのです。

 

特に、食品製造工場では、高温や高圧などの過酷な条件下で潤滑油が使用されるケースも少なくありません。

 

なお、食品製造工場において、スラッジを放置するリスクは下記の4つです。

 

  1. 食中毒の危険性
  2. 異物の混入
  3. 製造効率の低下
  4. 食品工場における不適切な作業環境

 

上記のようなスラッジが発生するメカニズムやリスクを正しく把握したうえで、適切な対処を行いましょう。

 

スラッジが発生するおもな原因

スラッジが発生するおもな原因は、以下の3点です。

 

  1. 潤滑油が劣化している
  2. 注油が不足している
  3. 適切な潤滑剤を使用していない

 

それぞれの原因を詳しく確認しておきましょう。

 

原因①:潤滑剤が劣化している

潤滑油が劣化するとスラッジが発生するおもな理由は、劣化過程において潤滑油中の分子が変化し、異物や重合物が生成されるためです。

 

なお、潤滑油は機械部品の摩擦を減らし、パーツの保護や冷却を行う役割を果たしています。

 

しかし、高温環境下や長時間の使用などにより、潤滑油に以下のような劣化が引き起こされるのです。

 

  • 熱劣化
  • 酸化劣化
  • 不純物の混入 など

 

劣化が進むと、潤滑油中の添加剤や基油が熱や酸素と反応して化学変化を起こします。

 

この結果、潤滑油中の化合物が重合し、酸化・分解します。

 

これらの反応によって生成された不純物や異物が、機械部品同士の摩擦が増加し、機械の性能低下や故障のリスクが高まるでしょう。

 

【関連記事】潤滑油の劣化分析とは?3種類の分析法と代表的な試験項目を解説

 

原因②:注油が不足している

注油が不足すると摩擦や熱が増加するため、部品が早期に劣化し、スラッジの生成を促進します。

 

注油の役割は、機械の動作をスムーズにし、摩擦や熱の発生を抑制することです。

 

具体的には、注油によって部品同士の接触がスムーズになり、摩耗や損傷を減らします。

 

機械が正しく機能しなくなると、生産性や安全性にも影響を及ぼします。

 

そのため、仮にスラッジが発生していた場合、洗浄した後、十分に注油することが大切です。

 

適切な注油により、部品同士を保護し、故障リスクを軽減できるでしょう。

 

なお、JAX JAPANは耐熱性や耐摩耗性に優れ、スレッジレスを実現する「H1チェーン油」をご用意しております。

 

自社工場の製造効率を向上させたい方は、ぜひ導入をご検討ください。

 

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【関連記事】チェーンを守る注油の基本とは?注油が必要な場所と適切な頻度を解説

 

原因③:適切な潤滑剤を使用していない

スラッジ発生は、適切でない潤滑油を使用することで引き起こされます。

 

なぜなら、適切でない潤滑油の使用は、以下の要因から劣化しやすくなるからです。

 

  • 耐熱性能がない
  • 粘度が低い
  • 添加剤が不足している
  • ベースオイルの品質が適していない など

 

使用用途や環境に適した潤滑油の選定と定期的なメンテナンスを実施することで、スラッジの発生を防げるでしょう。

 

スラッジを除去する3つの方法


スラッジは、機械が稼働している間は常に発生し続けるため、適切な処理が必要です。

 

機械の正常な動作と製品の品質を保つためにも、以下で紹介する方法を実施しましょう。

 

方法①:環境や用途に適した潤滑剤を使用する

スラッジを除去するには、環境や用途に適した潤滑剤を使用することが大切です。

 

なぜなら、潤滑油はベースオイルによって、影響を受ける温度帯が変わるからです。

 

温度や湿度、負荷のかかり方などを見極めて、自社工場に適した潤滑剤を選びましょう。

 

また、スラッジを除去できる潤滑油をお探しなら、使い続けることで一定の汚れを落とす「自浄作用」のある製品がおすすめです。

 

特に、食品工場で使用する潤滑油においてスラッジへの対策は、食品の品質と安全性を確保するうえで欠かせません。

 

食品安全を確保するためにも、安全性の高い原材料のみを使用した「NSF H1規格」の潤滑油を使用することをおすすめします。

 

なお、「JAX JAPAN」ではNSF H1規格の潤滑油を用途に合わせてご用意しております。

 

また、JAX製品はすべて自浄作用を備えているため、スラッジ対策としても高い効果を見込めるでしょう。

 

H1油圧作動油やH1ギヤ油など、自社工場の機械に適した潤滑剤の導入をぜひご検討ください。

 

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【関連記事】世界標準の信頼性をもつNSFとは?NSF認証の取得プロセスやメリットを紹介

 

方法②:スラッジ除去剤や溶解剤を使用する

スラッジ除去剤や溶解剤は、スラッジを分散・溶解することで、機械の効率を向上させる効果を期待できます。

 

おもに、定期的なメンテナンスやオイルクリーニングの一環として使用するのが一般的です。

 

基本的な使い方は、機械やパイプに注入したり、各部品を漬け置きしたりする方法の2つです。

 

その後、一定時間放置することで、スラッジが分散・排出されます。

 

なお、スラッジ除去剤の効果は、スラッジの種類や濃度、使用する製品によって異なります。

 

機械の性能や長寿命化のために、定期的にスラッジを除去し、清浄な状態を維持しましょう。

 

方法③:スラッジ除去装置を導入する

スラッジ対策として「スラッジ除去装置」を使用するのもよい方法です。

 

スラッジ除去装置とは、フィルターやろ過装置によって、潤滑油中の不純物を除去できる装置です。

 

フィルターにはさまざまな粒度や構造があり、潤滑油などの液体を通過させる際に、スラッジを捕捉できます。

 

除去装置の導入によって、メンテナンスにかかる手間を削減できるだけでなく、機械の長寿命化にも効果を発揮するでしょう。

 

スラッジの除去・発生予防につながる潤滑添加剤3選


潤滑添加剤は、潤滑油の性能を向上させるために使用されます。

 

なかでもスラッジ除去や発生予防に関連する潤滑添加剤は、潤滑油の品質を維持し、機械の寿命を延ばすためにも欠かせません。

 

スラッジレスを実現するためにも、以下で紹介する添加剤が入っている潤滑油を選びましょう。

 

添加剤①:清浄分散剤

清浄分散剤はスラッジを取り除くことで機械部品を保護し、機械の長寿命化に貢献する添加剤です。

 

そんな清浄分散剤は、おもに以下の2つに分類されます。

 

  1. 清浄剤
  2. 分散剤

 

清浄剤は金属表面からスラッジや不純物を除去し、潤滑部分を清浄化する役割を果たします。

 

一方、分散剤は不純物を除去した後、オイル中に分散させるのが特徴です。

 

なお、JAX JAPANが提供する「JAX Pyro-Kote FG 220」は、高い耐熱性を持つ食品機械用のチェーンオイルです。

 

引火点は320度と非常に高く、高温環境においても焦げ付きや煙、臭気を抑制できるため、スラッジの発生予防につながります。

 

また、使い続けることでスラッジを分解できる自浄作用も備えているため、スラッジ対策として高い効果を発揮します。

 

スラッジ問題に悩んでいる方は「JAX Pyro-Kote FG 220」をぜひご検討ください。

 

>>食品機械用耐熱チェーンオイル「JAX Pyro-Kote FG 220」の詳細を確認する<<

 

添加剤②:酸化防止剤

酸化防止剤は、潤滑油の酸化や劣化を防ぐための添加剤です。

 

なお、高温環境下では、潤滑油が酸化しやすくなります。

 

さまざまな要因によって潤滑油が酸化や劣化することで、スラッジ生成を促進してしまうのです。

 

また、潤滑油保管中でも酸化が進行するケースも少なくありません。

 

酸化防止剤により、使用中はもちろん保管中も潤滑油の劣化を防ぎ、不純物や異物が生成されにくくなるでしょう。

 

添加剤③:粘度指数向上剤

粘度指数向上剤は、潤滑油の温度変化に対する影響を軽減し、性能を安定させる役割を果たします。

 

スラッジが引き起こすトラブルを解決するには、潤滑部位に適切な油膜を形成することが重要です。

 

粘度指数向上剤により、高温環境下でも潤滑油の粘度が保たれることで、適切な油膜が形成されるため、摩擦抵抗や焼き付きなどの問題を防げるでしょう。

 

ただし、粘度指数向上剤は高温にさらされ続けるとカーボン化しやすく、スラッジの固着や機械の故障につながります。

 

そのため、使用する環境や用途に合わせて、適切なバランスで粘度指数向上剤が調合された潤滑油を選ぶことが重要です。

 

潤滑油のスラッジを抑制しながら潤滑油の熱劣化を防ぎたい方は、JAX JAPANが提供する耐熱製品をぜひご確認ください。

 

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【関連記事】粘度指数とは?計算方法や粘度指数向上剤のメリット・デメリットを解説

 

スラッジを除去できる自浄作用の高い潤滑剤をお探しなら


スラッジ除去に優れた自浄作用を持つ潤滑剤をお探しなら「JAX JAPAN」にお任せください。

 

また、自社工場の設備で利用されている一般的な潤滑油も、食品と接触した場合には異物混入のリスクがあります。

 

食の安全を確保するためには、「NSF H1規格」への切り替えが重要です。

 

JAX JAPANでは、安全性と耐熱性に優れた潤滑剤をはじめ、さまざまな用途で使用可能な幅広い商品ラインナップをご用意しています。

 

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