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ブログその他潤滑油コンプレッサーオイルとは?粘度別の種類や交換の目安・適正量を解説

その他潤滑油 2023.10.05(Thu)

コンプレッサーオイルとは?粘度別の種類や交換の目安・適正量を解説

コンプレッサーオイルとは?粘度別の種類や交換の目安・適正量を解説

食品工場の製造ラインにおいて、コンプレッサーは動力源として重要な役割を担っています。

 

このコンプレッサーを安全に稼働させるために欠かせないのが「コンプレッサーオイル」です。

 

コンプレッサーオイルは種類によって粘度が異なり、適するコンプレッサーも変わってきます。

 

本記事では、コンプレッサーオイルの概要と、粘度別のおもな種類について解説します。

 

交換時のポイントや注意点についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

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コンプレッサーオイルとは

 

コンプレッサーオイルとは、コンプレッサーに使われる潤滑剤です。

 

コンプレッサーにはいくつか種類がありますが、いずれも内部のピストン、シリンダー、軸受けは、金属でできています。

 

そのため、そのままの状態で使用すると金属同士が接触した場合に傷みやすく、破損してしまう可能性も否定できません。

 

しかし、コンプレッサーオイルを使うとコンプレッサー内部が潤滑されるので、金属どうしの接触を防ぎやすくなり、損傷を最小限にできます

コンプレッサーとは

そもそもコンプレッサーとは、空気を吸い込んで圧縮し、圧縮した空気を作り出す機械のことです。

 

圧縮した空気は元に戻ろうとする空気圧エネルギーを蓄えているので、このエネルギーを空圧機器に供給し、様々な形で利用しています。

 

そのため、用途としては製造工程の動力源やプレス機の駆動力として使われるほか、建設現場や塗装などで使われるケースも珍しくありません。

 

なお、最近では空気圧利用による自動化や省力化が進んでいるため、用途はさらに増えつつあります。

コンプレッサーの種類

コンプレッサーには、オイルを使う給油式とオイルを使わないオイルフリーがあります。

 

給油式は吐出する空気に微量のオイルミストが混入しているため、エアー工具や工作機械などに使用するのがおすすめです。

 

一方、オイルフリーは吐出する空気にオイルミストが混入していないため、オイルの混入が好ましくない食品などの用途に適しています。

 

また、コンプレッサーは装置の構造から以下の3種類に分類できます。

 

種類 特徴
レシプロ式 ・シリンダ内でピストンを上下に往復させ、空気を圧縮する

・振動は大きいものの、メンテナンスは容易

スクリュー式 ・ケーシング内で雄雌のスクリューローターを回転させ、空気を圧縮する

・振動が静かで、生産ラインの中で多く採用されている

スクロール式 ・ケーシングとローター間の容積を変化させ、空気を圧縮する

・振動が静かで、小型クラスの中では動力効率が最も高い

コンプレッサーオイルの役割

 

コンプレッサーオイルの役割は、大きく分けて以下の2つです。

 

  1. 金属部の摩擦を防ぐ
  2. 空気・ガス漏れを防ぐ

 

これらの役割について、詳しく解説します。

役割①:金属部の摩擦を防ぐ

コンプレッサーオイルの役割の1つは、金属部の摩擦を防ぐことです。

 

コンプレッサー内部の部品は、金属でできているため、そのままの状態では接触時に大きな摩擦が生じやすく、場合によっては破損する可能性もあります。

 

コンプレッサーオイルを使用すると、コンプレッサー内で潤滑油膜が形成されるので、金属どうしの摩擦を防止でき、破損やかじりつき、ロックなども防げます。

 

また、摩擦を防げると大きな熱も発生しにくくなるので、一定の冷却効果も見込めるでしょう。

役割②:空気・ガス漏れを防ぐ

コンプレッサーオイルのもう1つの役割は、空気やガスの漏れを防ぐことです。

 

コンプレッサーで空気を圧縮する際には、どうしても空気の一部が隙間から抜けてしまいやすく、圧縮空気の供給量が減少するケースも少なくありません。

 

しかし、コンプレッサーオイルを使用すると、オイルがシールとしての役目を果たすので、隙間からの空気・ガス漏れを防げます

 

空気の漏れを防げると圧縮空気の供給量が増えるので、動力効率の上昇も期待できるでしょう。

【粘度別】おもなコンプレッサーオイルの種類

 

潤滑油類には粘度を表す単位として2つの規格が存在します。

 

中でも40℃における粘度で規定されたものが「ISO粘度分類」と呼ばれる規格です。

 

ISO粘度分類では単位に「mm2/s」を採用しており、粘度ごとに全部で20のグレードが設定されています。

 

この20のグレードのうち、コンプレッサーオイルに使用されるものが、おもに以下の2種類です。

 

  1. ISO VG68
  2. ISO VG32

 

上記の2種類のオイルについて、詳しく解説します。

 

なお、潤滑油の粘度について詳しく知りたい方は以下の記事も合わせてご確認ください。

 

【関連記事】潤滑油の粘度とは?これを知れば、適切な潤滑油の選定ができます!

種類①:ISO VG68

ISO VG68は、以下の性質を持つオイルです。

 

中心値の動粘度(40℃) 動粘度範囲(40℃)
68 mm2/s 61.2~74.8 mm2/s

ISO粘度分類では丁度真ん中あたりのグレードで、最も低粘度なものから数えて10番目のグレードとなっています。

 

ISO VG68は粘度の特性上、レシプロタイプのコンプレッサーに使用されるのが一般的です。

 

また、オイルには化学合成油と鉱物油がありますが、レシプロタイプのコンプレッサーには、おもに鉱物油が使用されています。

 

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種類②:ISO VG32

ISO VG32は、以下の性質を持つオイルです。

 

中心値の動粘度(40℃) 動粘度範囲(40℃)
32 mm2/s 28.8~35.2 mm2/s

ISO粘度分類では真ん中あたりのグレードで、最も低粘度なものから数えて8番目のグレードとなっています。

 

ISO VG32は粘度の特性上、スクリュータイプのコンプレッサーに使用されるケースがほとんどです。

 

またスクリュータイプのコンプレッサーには、おもに化学合成油を使用しますが、機種によっては鉱物油を使う場合もあります。

 

一般的に化学合成油は鉱油と比較して高価ですが、スラッジの発生を抑えるためにも、純正油を使用した方が安心です。

 

なお、スラッジ問題でお困りの方は、自浄作用の高いJAX製品がおすすめです。

 

スラッジや自浄作用の詳細については、下記の動画で解説していますので合わせてご確認ください。

 

 

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コンプレッサーオイル交換時の3つのポイント

 

コンプレッサーオイルを交換する際に、意識するべき3つのポイントをご紹介します。

 

  1. コンプレッサーオイルの交換頻度
  2. コンプレッサーオイルの点検方法
  3. コンプレッサーオイルの適正量

 

自社のコンプレッサーを適切に潤滑管理するための参考にしてください。

ポイント①:コンプレッサーオイルの交換頻度

コンプレッサーオイルを交換する場合には、1年に1〜2回程度の頻度で交換するのが一般的です。

 

オイルは時間とともに劣化が進むので、少なくとも1年に1回程度は交換が必要となります。

 

ただし、コンプレッサーやオイルの種類によっては、もう少し早い頻度での交換が必要になる場合もあります。

 

製品の注意事項などはしっかりと確認しておきましょう。

 

また以下に該当する場合、より早い頻度での交換が必要になるため、注意が必要です。

 

  • コンプレッサーの使用環境が悪い場合
  • コンプレッサーの使用時間が長い場合
  • コンプレッサーの使用頻度が不定期な場合

 

自社の用途や環境に合わせて、適切な頻度でオイル交換を行いましょう。

ポイント②:コンプレッサーオイルの点検方法

コンプレッサーオイルを点検する際には、コンプレッサーのレベルゲージ(オイル点検窓)を確認しましょう。

 

レベルゲージを確認し、オイル量が半分に満たない場合には、レベルゲージの半分程度まで補充します。

 

なお、レベルゲージが汚れており、オイル量の確認が難しい場合もあるため、レベルゲージはこまめに掃除しておきましょう。

ポイント③:コンプレッサーオイルの適正量

コンプレッサーオイルの適正量は、レベルゲージの半分程度です。

 

多くのメーカーがこの量を推奨しているため、迷った場合にはこの量を目安に入れておけば基本的に問題はありません。

 

ある程度多くても問題はありませんが、量が多いと注入口からオイルがにじんで出てくる場合もあるため、入れすぎには注意しましょう。

コンプレッサーオイル交換時の注意点

 

コンプレッサーオイルを交換する場合、コンプレッサーのオイル不足には注意しましょう。

 

交換後もオイルが不足していると、コンプレッサー稼働時にオイルが行き渡らず、故障する恐れがあります。

 

そのため、コンプレッサーオイル交換時には、レベルゲージの半分程度までは必ずオイルを補充することが大切です。

 

コンプレッサーの状況次第では、オイル交換時にオイルフィルターも一緒に交換しておくと、より安心して使いやすくなります。

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H1コンプレッサー油は、NSF H1規格を取得している食品機械用コンプレッサーオイルであり、偶発的に食品に接触する可能性があっても問題なく使用できます。

 

また摩擦低減や摩耗保護、改良されたシール効果に加え、8000〜10,000時間使用できる耐久性を持ち合わせているため、高いパフォーマンスに期待できます。

 

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