潤滑油の粘度とは?動粘度と粘度指数についても解説
潤滑油の粘度は、油が“さらさらしている”、あるいは“ネバネバしている”を数値で表示しています。さらさらの油を低粘度、ネバネバの油を高粘度と言います。今回は、どのような粘度が適切かをお伝えします。
潤滑油の粘度
粘度は、潤滑油の選定で、最も重要な要素です。なぜなら、粘度が”油膜の厚さ”を決定するからです。粘度が高い=油膜は厚い、粘度が低い=油膜は薄い、ということです。チェーンの速度、製造環境によって、適切な油膜をつくってあげることが、チェーンの保護につながります。例えば使用した潤滑の粘度が低すぎる場合、金属面同士の接触が高くなり、部品の交換頻度増につながります。逆に粘度が高すぎる場合、必要な力量が高くなり、動作開始に支障が出てきます。つまり、機械の用途ごとに、適切な粘度の潤滑油を選ぶ必要があります。
潤滑油の粘度の判別
粘度は、動粘度(kinematic viscosity)という単位で表すのが一般的です。動粘度は、粘度をその液体の密度で割った値です。潤滑油は”ISO VG”という国際規格で動粘度ごとにグレード分けされています。潤滑油を選ぶ際は、このISO VGは非常に重要です。ISO VGの後に続く数字は、温度が40℃の時の動粘度の値を指しています。例えば、弊社の製品 パイロコートFG220の場合、動粘度220の製品となります。
動粘度と粘度指数
動粘度(kinematic viscosity)と粘度指数(viscosity index)、動粘度と粘度指数は、全く別の言葉です。粘度指数は、潤滑油の温度に対する粘度変化の度合いを表します。この粘度指数が大きくなるほど温度変化に強く、粘度が変化しにくい潤滑油です。例えば、同じ動粘度の潤滑油でも、粘度指数が違うというケースがあります。
40℃の時は、同じ動粘度でも、上図のように、温度変化で動粘度が変わってしまうことがあります。
まとめ
常に適切な油膜を得るためには、温度が変わっても動粘度が変化しにくい製品が良い潤滑油と言えます。また、ベースオイルが鉱物油より合成油のほうが、粘度指数が高く、安定した潤滑油であることが一般的です。JAXの製品は合成油がベースオイルですので、熱や水のよって動粘度の変化が起きにくく、しっかり油膜をつくりチェーンを保護します。まずはお試しで使ってください。